今回、初めて訴訟代理人としてのお仕事のご依頼をいただき、法廷に立たせていただきました。自分は被告側です。
司法書士の資格を志した頃には、こんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。
司法書士試験に合格したのち、「特別研修」を経て、認定考査(という試験)に合格して法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所(訴額140万円以下)において、弁護士と同じように訴訟代理人となることができます。

答弁書その他の書類の作成も研修中にやったものの、特別研修を受けたのはもう4年前。

依頼者(被告)からは、私が初めて訴訟代理人となることを承知でご依頼いただいたもので、知人だったこともあり「初めてなんだから勝っても負けてもいいから思いっきりやってちょうだい!」とおっしゃっていただいてました(^^;
もちろん受けたからには全力です。

ただ、普段メインにしている登記業務の進め方とは勝手が異なることが多く、裁判所での作法?みたいなものでよくわからないこともあり、慣れない業務に時間を要してしまいました。
そんな中、個人的に大変参考になりましたのは以下の書籍。

『民事訴訟マニュアル 書式のポイントと実務 上下』岡口基一著(ぎょうせい)
条文知識、実務でどのように行われているかの簡単な説明、書式・・・非常に参考になりました。

『民事尋問技術 第三版』加藤新太郎編著(ぎょうせい)
初めての尋問、これが一番緊張しました。本書は尋問についての基本事項から述べられていて、非常に参考になりました。「裁判所からみた尋問技術」という章も大変興味深く読ませていただきました。

その他、特別研修受講時に購入した要件事実に関する本を読み進みつつ、プラス今回参考に読んだ書籍の一部をあげますと、
『事件類型別弁護士実務ハンドブック(東弁協叢書)』松江頼篤・近藤健太・黒澤圭子・炭本正二編著(ぎょうせい)
『書式民事訴訟の実務全訂九版』大島明著(民事法研究会)
『Q&A詳解司法書士の裁判事務』小山弘著(日本加除出版)
『司法書士による被告事件の実務』赤松茂・鈴木修司・山田茂樹編著(民事法研究会)
などなどです。
オススメの書籍があれば、誰か教えてください。

結果としては、原告の請求額の約2割の金額を支払うという内容で和解となりました。
司法委員の方の口ぶりからするに、和解せずに判決となれば、多くともその半分(請求額の1割程度)で済むのではないかという感触でしたが、依頼者の希望により上記内容で和解となりました。
これでもう言いっこなし、最終解決となるならそれがよいとのことです。
後日お話しをうかがった際にも、よかったとおっしゃっていただけましたので、ほっとしました。

終わってから振り返ると、あそこでこうしておけば良かったと思うこともありますが、この反省は次回必ず生かしたいと思います。

慣れない業務に戸惑うことも多かったわけですが、依頼者の方のおかげでまた新しい経験を積むことができました。
司法書士の業務範囲は実はけっこう広かったりして、他の司法書士の方がやっている話は聞くが自分は経験ない、みたいな業務もやっぱりあります(そうじゃない方ももちろんいます。素晴らしい!)。
未だ取り組んだことのない業務にも積極的に取り組んで行き、これからもどんどん新しい経験をしていきたいと思います。


司法書士法人オネスト 司法書士 押田健児
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